海辺でバーを開くために

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衝撃的なワインとの出会い、DRC、ドメーヌ・ドゥ・ラ・ロマネコンティー

カーネーションの香りってどんな香り?妻はワインの資格、アロマの資格を持っているのですが、それほど印象がある香りではないようです。ワインの本を見てみると、確かにワインの香りの一つにカーネーションというのがあるのですが、主要なぶどう品種の特徴的な香りとしてはリストされてませんでした。

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ボルドーサンテミリオン、妻と結婚した年の2012年に1級の格付けされたシャトーアンジェリュースの畑

自分がワインを本格的に飲み始めたのは、20代の後半頃。それまでは、モルト、ジン、ウオッカ、ラムといったハードリカーを好んで飲んでました。20代の後半に中央線沿いのバーで知り合ったワイン好きの方々に勧められるまま、すこしずづ飲み始めました。最初は「こんなものか」とよくわからず、そしてその頃は心から「おいしい!」と感じて飲んでなかったように思います。

そんなときに、新宿のワインバーの会に、そのバー仲間と参加しました。新宿のワインバーには、その後、何度もお邪魔させていただいて、バーの経営者兼マスターとはゴルフや飲み会などプライベートでも仲良くさせてもらっています。その最初のワイン会が、今から考えても衝撃的すぎました。

バーの常連から誘われたときの誘い文句は、「こんな値段であんなワインや、あんなワインが飲めるなんで絶対ないから、ぜひ行くべし!」というものでした。ワイン初心者の自分にとって、20,000円だか、30,000円だかの参加費は、とてつもなく高く感じました。

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ボルドーで最古のシャトー、シャトーオープリオンでのテイスティング

カウンターには、DRC、ドメーヌ・ドゥ・ラ・ロマネコンティーのワインが、何本も並んでいます。そのときはロマネコンティーというワインが高いということは知っていたものの、それが何を指しているのか、どんな意味があるのかわかっていませんでした。並んでいたワインは30本はあったでしょうか。参加者は20名弱。グラスをもって、ワイン好きの常連について、少しずつテイスティングをしていきます。

DRCのエシェゾーというワインを口にしたとき、おいしいという言葉では言い表せない驚きと感動が即座に走りました。経験したことのない別次元の香りとテイスト、今まで飲んでたワインとはまったく違う飲み物ではないかと思ったくらいの衝撃でした。なぜか、はいってはいけない領域に足を踏み入れてしまったような感情をもったことが、今も記憶に残っています。

それ以外にも素晴らしいワインをテイスティングして興奮冷めやらぬ中、ワインバーのマスターが少し奥まったところから手招きしてくれました。バーの常連の一人はワインコレクションを非常に多く持っている方で、そのワインバーの経営者とも仲の良い方でした。このテイスティングがラッキーでは簡単に済ませられないほど、もう一つの衝撃を運んでくれました。

「このワイン飲んでみて、もうなかなか飲めないから」といって、飲ませていただいたのが、アンリ・ジャイエのシャンボールミュジニー。ブルゴーニューの伝説的なワインのつくり手ということは後で知りました。華やかな香りとその後の深みのある香り、さきほどのエシェゾーの深みとはまた違う広がりと深みをもった味わい、、、専門家ではないので、書けば書くほど遠くなるような気がします^^;

どちらもビンテージは覚えてませんが、この体験がその後のワインとのかかわり方を大きく変えました。すぐに50本は入るワインセラーを買って、家で飲むときはワイン、外食するときもワイン、ワインが自分の人生の一部、もしかすると自分がワインの一部になってきたのかもしれません。

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母親が娘に毎年送ってくれる七色のバラのドライフラワー

ワインの香りやテイストの表現は複雑ですが、表現の仕方をしらなくても、素晴らしい感動をもたらし、その記憶は鮮明に残ります。さて、カーネーションの香りや、母の記憶を思い出すような香りのワインにこれから出会うことがあるでしょうか?

現在、自分の母親は骨折のため入院してます。コロナの影響で会いにいくことはできません。今日は、家族で病院の母と電話で話し、妻が秋まで咲くアジサイを実家に送ってくれました。コロナが落ち着いて、夏ころには退院して、そのアジサイを楽しんでもらいたいと思っています。

赤のカーネーションは「母への愛」、赤のアジサイは「元気な女性」というのが、それぞれの花言葉のようです。

読んでいただきありがとうございました、皆様にも母にも感謝をこめて。